読んでみると意外と面白い「父が娘に語る経済の話」
どうも熊兎です。
今回は「父が娘に語る経済の話」という、ヤニス・バルファキスさんの著書の紹介です。
ギリシャの財務大臣した人らしいのですが、考え方が結構面白いです。
本人、経済学者と名乗っていますが、本の中でも書いていましたが哲学者っぽい言い回しをする人です。神話にやたら詳しく、経済の仕組みを神話や映画に例えて表現するのも面白く読みやすい点ですね。
前半は経済とは?という、まぁありきたりなテーマでしたが、徐々に市場経済の成り立ちというか、現代で監獄のような場所ではどのように経済活動が生み出されるか、ビットコインなどの仮想通貨がなぜ警戒されるのかなどが書かれていました。
結構時流に乗ったテーマも多く、フィナンシャルプランナーとか勉強している人なんかは面白く読めると思います。
記載箇所は少ないですが、ビットコインの特性について考察を述べているところが興味深かったです。
多分、一般人は「仮想通貨」「ビットコイン」は「買っておけば価値が上がるかもしれない、電子マネー」という認識なのではないでしょうか。
実際それでほぼ合っているし、現状ビットコインはその価値を増大させているので買っていた人は大儲け!といった状況でしょう。
しかし、ウォーレンバフェットなりビルゲイツなりが仮想通貨を購入対象としない理由はきちんとあります。
通貨とは、結局のところ、物や快楽・娯楽と交換できるもの、であることが絶対条件で、それを保証しているのが各国政府、つまり国家です。
ビットコインなどのブロックチェーンによる中央管理を必要としない通貨の場合、その価値を担保するものがありません。せいぜい、「便利さ」でしょうか。
アマゾンしかり、googleしかり、「便利であること」の一本足打法でも市場を席巻することはできますが、通貨の場合はそうもいきません。
例え便利でも、どこかの誰かが「ビットコインとはもう何も交換しない」と言い、それが広まった場合、その価値が無くなるからです。
通常は国家がその交換価値を担保する為、たとえ世界的に価値がなくなったとしても、その国の中では使えます。あまり無法にするとハイパーインフレになって交換価値を限りなくゼロに近づけることになりますが、通常の民主国家ではありえません。
ビットコインは、「通貨としての流通量に上限があり、かつ流通量をコントロールできる存在がいない」、「価値を担保する物・存在が無い」、「量子コンピュータなど超高速の計算能力を持つシステムが開発され、未知のアルゴリズムが生成された場合、無法に搾取される可能性がある」などがリスクとして存在すると熊兎は思っています。
あくまで熊兎の感想で、そこまで詳しく調べたわけでは無いので、実際どうなのかはわかりませんが、熊兎のような一般ピープルは3点目を一番警戒します。ハッカーが世界中に存在する中、電子的で管理するものが実在しない通貨をハッカーが好き勝手していない保証がどこにあるのか、確証が持てません。
というか、絶対取引所なり通貨の発案者なりが裏でこそこそバックドア使ってバレないようにくすねていると思っています。完全に偏見ですが。
各種雑誌や専門書を見ていると、そうしたことができない仕組み・アルゴリズムが組まれていると記載されているのですが、本当にそれができないことをどうやって証明するのでしょう。。。
想定していた以外のことが起こるからシステムトラブルって起こるんですよ。
どんな専門家でも学者でもバグを全部事前に見つけきることはできません。
それと同じで、仮想通貨に何かしらの欠陥があり、裏でくすねられていたとしても誰も気づけない可能性があります。
世界中の人が管理しているのに?
世界中の人が監視していると誰が決めたんでしょう。実際はブロックチェーンのアルゴリズムが自動的に連鎖計算して不正がないことを証明しているように「見せている」のであって実際に監視しているわけでは無いと理解しています。
で、まぁ色々と考えていくと、実物として見える形がある実際の通過じゃないと安心できないなぁと思うわけです。
今はWalletなども一般的になり、電子通貨に抵抗の無い人が多いですが、システム開発をしている人間ほど、システムのできる限界は感じるんですよね。。。
本の主題と関係ない話を広げてしまいましたが、市場経済の仕組みだとか考え方がわかりやすく書かれた本だと思います。
別に経済学に興味が無くても、お金って何だろう?ということを真剣に考えるきっかけにもなりますので、是非読んでみてもらいたいです。
今後も面白い本があれば紹介していきます。
基本的には経済本、投資本、自己啓発本、専門書ですが。。。
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