コロナで大打撃の居酒屋業界 一家ダイニングプロジェクト(9266)は破綻するのか?

 どうも熊兎です。


コロナで大打撃の居酒屋業界。

通常のレストランも打撃を受けており、双方を運営している会社が多い中で運営企業は大打撃を受けています。

今も緊急事態宣言が長々と続いており、さらなる延長も噂される中、居酒屋は破綻しないのでしょうか。


■2020年の業績を比較

※決算期が違ったりするので単純比較できない場合がありますが、期間的には大体被ってます。

①コロワイド(21年3月期)

 売上:前年比28.5%減 、 純利益:▲97億28百万円

②一家ダイニング(21年3月期)

 売上:前年比57.1%減 、 純利益:▲9億49百万円

③串カツ田中(20年11月期)

 売上:前年比13.0%減 、 純利益:▲1臆99百万円

④鳥貴族(20年7月期)

 売上:前年比23.2%減 、 純利益:▲7億63百万円


各社共に売上減、純利益は赤字の状態です。

ここで重要なのは赤字の中身になるのですが、各社ともある程度不採算店舗の閉鎖に伴う減損損失を含んでいます。

では、純資産と手元現金も見ていきましょう。

①コロワイド   時価総額:1450億円 純資産:449億円   手元現金:384億円

②一家ダイニング 時価総額:37億円  純資産:3億53百万円 手元現金:6億32百万円

③串カツ田中   時価総額:160億円 純資産:18臆42百万円 手元現金:40臆57百万円

④鳥貴族     時価総額:204億円 純資産:56億67百万円 手元現金:86臆75百万円

こうしてみると、コロワイドが破綻寸前じゃないか!とか、実質的に債務超過に陥っているはずだ、とニュースで見ましたが、破綻リスクは全然なさそうですね。

串カツ田中や鳥貴族も手元現金厚く、余裕を感じます。


ちなみに、破綻する条件は、債務の弁済や買掛金の支払いができなくなることで、つまり手元現金が尽きたときです。

事業規模や事業内容に応じて必要な手元現金は違ってきます。

居酒屋関係では家賃の支払い、原材料の購入、銀行からの借入金返済などが該当しますね。

例えば、一家ダイニングの場合、買掛金が61百万円、1年内返済予定の長期借入金が8億33百万円、未払い金が2億35百万円です。

これを手元現金6億32百万円、売掛金1臆2百万円などで支払わなければいけません。

7億34百万円 - 11臆29百万円 = ▲4億5百万円

となるので、一家ダイニングはかなり厳しそうですね。

コロワイドなどは急激に株価を戻しているにも関わらず、一家ダイニングの株価は全く上がっていないのはこういうところが影響していそうです。

※この分析は熊兎が会計知識もなく、雰囲気で理解している内容なので間違いあったら指摘してください。


■一部の居酒屋銘柄は破綻リスクが高そう

特に売上高が50%近く下がっている銘柄は要注意です。赤字額が大きくなりやすく、一気に財務が困窮する可能性があります。

逆にコロワイド、串カツ田中、鳥貴族など20~30%程度の売上減は許容範囲内なのでしょう。

コスト削減で赤字額を大幅に抑制できる為、恐らくコロナが落ち着くまで持ちこたえられるのではないかと思います。

コロナ後は、貯まっていた鬱憤を晴らすように比較的高額な消費が増えるでしょう。

飲食関係も一段豪華なものを注文する傾向が出ており、客単価は継続的に上がっています。

生存者メリットも享受し、コロナ後の飲食銘柄は好業績を謳歌する見込みです。

財務鉄壁な飲食銘柄は今こそ買い時と見ます。

リモートワーク普及による生活習慣の変化はあるでしょうが、少なくとも今より大幅に改善するのは間違いないので、期待したいところです。


※ご注意:当記事は熊兎の独断と偏見の下、拙い会計知識で記載したものです。投資判断は各自の責任において行って下さい。当方では責任を負えません。

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