エネルギー問題で上がる銘柄

 こんにちは。熊兎です。


今回は日本のエネルギー事情と、関連銘柄を紹介したいと思います。


■日本のエネルギー自給率は低い

日本はエネルギー自給率が低い国です。

元々、原油依存を解消する為に原子力を推進していたのですが、東日本大震災を機に

原子力発電所がほぼ稼働不可能となり、原油依存度が逆に上がる結果となりました。

直近では脱炭素の観点から液化天然ガスへのシフトを急いでいますが、

これも結局海外からの輸入に頼るしかない状況です。


結局のところ、資源に乏しい日本は海外から大量のエネルギーを輸入しているわけです。

例えば、日本の周辺海域を閉鎖してしまえば、エネルギーが無い日本は勝手に潰れます。

グリーンエネルギーを増やすという観点もですが、

国防という観点からも、エネルギー自給率はある程度上げる必要があると思います。


■日本人のエネルギー使用量

上のグラフの通り、日本は特にすごく電力を使用しているわけではありません。

人口の観点はありますが、フランスやドイツと比べてどっこいであり、

過剰なエネルギー消費が行われているわけではないことがわかります。

追加で以下に一人あたりの電力使用量を見てみます。

日本は4位ですが、アメリカや韓国と比べて大きく下がり、

フランスやロシアなどとほぼ同等程度であることがわかります。

しかし、日本は節電を意識しているはずなのにこの状態なのは、

やはり街灯や看板照明などが原因なんですかね。

世界平均と比べれば倍以上なので、もっと節電する余地はあると思われます。


■日本の発電電力構成比

冒頭に書いた通り、日本は原子力政策に失敗し、石油由来のエネルギーに依存しています。

では発電構成を見てみましょう。

日本は上から5番目に記載されています。

やはり石炭、天然ガスの割合が多いですね。

とはいえ、諸外国と比べてもそこまで大きな差は無いように思えます。

逆にドイツやカナダ、ブラジルなどは水力とその他(これが再生可能エネルギー関連)が突出して高いです。

カナダなどは国土特有でしょうが、ドイツは努力の結果ですね。

ドイツは風力発電の割合が非常に高く、それは政策を上げて推進してきた努力の結晶でしょう。


■日本の行く末

日本はこのまま石油、石炭、天然ガスに頼り続けるのは難しくなると考えています。

何故なら、高齢化と人口減少で外資を稼げなくなってきているからです。

直近では国の計上収支が赤字化する時期も増えてきており、

貿易赤字はほぼ定着しつつあります。

今後のことを考えるのであれば、自国内で完結できるエネルギーサイクルを早期に

構築しておくことは国家戦略として考えるべきことに思えます。

さて、株式に目線を移すと、再生可能エネルギー関連企業が多いものの、

そこを主力としている銘柄は少ないです。

その中から、熊兎がピックアップするのは3銘柄。

・レノバ

・イーレックス

・テラホールディングス

レノバは有名ですね。太陽光を皮切りに再生可能エネルギー企業として名をはせています。

直近では大型風力開発事業の事業者選定で三菱商事に大敗し、株価は暴落中。

政府の事業者選考基準が改定されないと、価格勝負で負け続ける見込みです。

とはいえ、それだと各所からの批判も多いでしょうから、ある程度調整してくるでしょう。

しばらく様子見してから参戦はアリだと思います。

イーレックスはバイオマス発電の雄ですね。利益の源泉は発電より売電・電力小売りなので

その点は注意が必要ですが、大型バイオマス発電所の計画ではFITに頼らないという

頼もしい宣言もしている会社です。

業績も順調で買い安心感のある会社です。

テラはバイオマス発電などもしていますが、どちらかというと発電所の建設事業が中心です。

プラント系は工事の遅延などで大損失を出しやすく、リスクの大きい銘柄なのですが、

(例えば千代田化工建設などはアメリカのプラント建設で大損失を計上しました)

テラは比較的身の丈にあった受注をしている印象で大きなリスクは無いのではないかと

考えています。

ウクライナ問題で株価は全体的に軟調ですが、将来を見越すならば政策に売りナシの

意識を持って再生可能エネルギー銘柄に投資するのも一手かと思います。

ただし、現状は資源価格や運賃が高騰している状況ですので、

長期目線での投資をお勧めします。

では、今回はこのへんで。

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