下落の続くソフトバンクグループ、買いか!?

 こんにちは。熊兎です。


近所では梅が咲いています。そろそろ春が近づいてきましたね。



前回の記事でも書きましたが、ロシア情勢悪化や制裁強化を受け、世界的に株価が下落トレンドに入っています。

当然、世界経済の影響をもろに受ける日本株も下落トレンド真っ最中です。

そんな中、大いに下落しているソフトバンクグループについて解析したいと思います。


■ソフトバンクグループの近況

ソフトバンクグループの2022年第3四半期の業績は以下の通りです。

売上高:4,580,840百万円

四半期包括利益:1,591,055百万円

ソフトバンクグループは投資会社になっていますので、通常の業務成績ではなく、投資成績として評価する必要があります。

大抵の決算では『純利益』と記載される部分が、『包括利益』と記載されますが、

これは純資産の増加分を指します。

要は自社が保有する株がどれだけ値上がりしたかということですね。

中国IT大手アリババの株価下落によって赤字すら想定されていましたが、

そこまで悪い結果にはなりませんでした。



■ソフトバンクグループ関連のニュース

何と言っても半導体設計会社アームのエヌビディアへの売却中止でしょう。

数兆円に上る取引でしたが、結局各国政府の産業保護の壁を突破できませんでした。

ソフトバンクグループはエヌビディアとの契約で、売却が成立しなかった場合でも

すでに支払われた契約金を返却する義務を負わないので、実現損が発生するわけでは

ありませんが、取引が成立していれば大きな利益が期待できただけにネガティブな

ニュースとなりました。


その他、中国でのIT企業への締め付けなど、ソフトバンクグループにとって現在の

市場環境は厳しいものとなっています。


■ロシア・ウクライナ問題より金利上昇が直撃

どちらも影響が大きいのですが、新興企業に投資するソフトバンクグループは

金利上昇・インフレーションの影響を大きく受けます。

一般的にお金をたくさん必要とし、利益が出るのは成長後といった新興企業は

金利上昇に脆弱です。

新興企業の成長が抑制されることでソフトバンクグループの業績にも影響が出るでしょう。

当然、ロシア問題も影響がありますが、運送費やエネルギーコストの上昇は、IT系が多いソフトバンクの投資先には比較的影響が小さくなると思われます。



■ソフトバンクグループへの投資判断

ソフトバンクグループの貸借倍率は現時点で10倍程度です。昨今の不安定な情勢に伴い、

信用買残も減ってきているので、もうじき需給関係は改善しそうです。

もう1段の下押しがありそうですが、下押ししたタイミングでは買っていいと判断しています。


ソフトバンクグループは投資会社です。

業績は世界全体の成長に牽引されますが、しばらくはロシア問題とインフレ問題が足を引っ張るでしょう。

しかし、物流費やエネルギーコストの上昇は、新興企業にとってはビジネスチャンスです。

ITによる効率化、AIなどによる自動化など市場拡大が見込まれます。

特にAI関連は期待しています。実はAIは非常にセンシティブな技術で、一般的に考えられている人間と同じ思考ができるように、というのはAIの一部でしかありません。

本来、AIをビジネスで活用しようとする場合、特定分野に特化させるのが効率的です。

自動運転なら運転に関連する情報のみ、コールセンターの受付なら受付に関連する情報のみに特化させれば、低コストで自動化が可能となります。

現在のAIは最終的に人間の目によるチェックが必要なレベルですが、

今後はサンプリングチェックのみになっていくでしょう。学習データやモデルの習熟により

AI自体が高度化し、誤差率が下がっているからです。

孫社長がAIを有望視するのも、AIが実用化に耐えうるレベルになりつつあるからです。

特にコールセンターなどでは実際にAIが稼働しており、一度稼働すればその精度はどんどん上がるでしょう。

今が投資するにベストなタイミングと言えなくもありません。


成長性を考えた場合、ソフトバンクグループはその市場価値を大きく飛躍させる材料を

いくつも保有しており、財務面から見ても有望に見えます。

アメリカなどの主要先進国でIT技術を本格規制するようなことが無い限り成長が続くと考えており、

少なくとも半年以内には買いたい企業の1つです。

熊兎の投資判断としては、強気(下押し時は買い)と考えています。


それでは今回はこのへんで。


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