ロシアがクリミアの外国資産を国有化。
ロシアがクリミア半島における外国資産の国有化を決定しました。
この発表により、ロシアに残っている外国資本の資産は全て没収される可能性が
現実的になったものと考えます。
欧米の企業はロシアからいち早く撤退を決めていますが、
日本の企業は事業を継続している企業も多い状況です。
今回の決定はこういった企業に大きなリスクが発生したことを意味すると見ています。
筆頭はJTではないでしょうか。
ロシア事業は全社売上の8%、営業利益で2割弱を占めています。
この分が丸々無くなる可能性があり、さらにロシア内の資産が全額没収されて
特別損失の計上に繋がるリスクがあります。。
正直、このような状況の中、円安メリットによって株価が底上げされたJTを買うべきかは
迷ってしまいます。
JTは個人投資家に人気の高配当株筆頭です。
資源価格に影響される商社と違い、ある程度安定した業績を見通せる銘柄なので
保有に安心感がある点もメリットだったと思います。
しかし、今後は新興国リスクが顕在化した社会の中で株価の上昇がどこまで続くか
疑問符が付きます。特に直近では円安にブレーキがかかり、逆に円高になる可能性まで
示唆されているとなると、容易には手が出せません。
熊兎もJTを長いこと保有していましたが、今回の円安による株価上昇を受けて
大半を売却しました。
正直、いまだにロシア事業を継続していることに警戒したこともありますし、
企業として達成されるべき社会貢献という意味で、ロシア事業の継続は日本にとって
マイナスなのではないかと思ったからです。
最終的に人々の為にならない仕事をしている企業は継続できない、このあたりは
投資哲学というか、投資にあたってリスクの取り方をどうするかという
投資方針に関わるところですので人によるかと思います。
■きな臭い世界
ロシアの一件で有望市場だった中国も、大きなリスクを孕むことを強く意識せざるを
得なくなりました。
今後は中国の人口が減少していく見込みであることもデメリットです。
昨今、中国からベトナムやタイなどに生産拠点を移す動きが活発化していますが、
国内への製造拠点の移動も増えてくると思われます。
村田製作所など優良企業も、多くの業績を中国に依存しています。
武力衝突が増えていく世界でリスクをどこに取るのか、投資家にとっては
頭が痛い状況が続くのでしょう。
しかしインフレリスクが徐々に収まってきている点は世界経済にメリットとなるでしょう。
日本もあと半年程度は記録的なインフレが続くと思われますが、恐らく年末ごろには
落ち着いているのではないでしょうか。
その際、上昇が見込まれるのが継続して値上げを続けていた食品関連株や
コロナの影響から脱却した鉄道株と見ています。
一時的に業績回復を見越して上昇していた両セクター株ですが、直近では下落傾向が
顕著です。
3月までは継続して下がると見ていますが、徐々に買っていく戦略もアリかなと
思っています。
去年の投資成績はまぁまぁでした。不良債権もある程度整理ができた状態です。
今年は大きく利益を伸ばしたいところですが、こういった気持ちで投資をするときは
大きな損を出しやすいので注意しながら挑みたいと思います。
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