高配当株狙い 安くなっている住宅機器大手

 新NISAでは意外にも日本株がかなり買われているようです。

証券各社の想定では、どちらかというと海外投信が買われる予想となっていたので

この結果には驚きました

最近の若年層はもしかすると日本企業を有望視しているのかもしれません

あとは日本株の方が今は儲けやすい時期というのもあるかもしれませんね

配当や優待もあるので利益を実感できる点も大きいです

株主通信が送られてくると株主になったんだという実感がわきますよね


今回は超下落している住宅機器販売の大手、LIXIL(5938)の解説です

2024年2月に2000円をつけた株価は、現在1700円前後と大きく下落しています

下落率は15%程度

大手にしては結構な下落率です

要因は端的に業績がよろしくないこと

住宅関連ではよくあるのですが、欧州が日本型なのか住宅不況になりやすいです

日本の戸建てでも起こっていますが、インフレにより金利が上がっており

住宅の売買が減っているのです

LIXILは皆さんご存じの通り、住宅の水回りなどを得意としていますので

新規住宅が建設されないと需要が落ち込んで業績が悪化します


株を初めて20年くらいたちますが、その間LIXILはずっと高配当株として

紹介され続けています。つまり、相対的に株価が上がりにくい銘柄ということです

そして、業績が悪くても配当を減らさない方針であることもうかがえます

だいぶ前の話になりますが、LIXILはやはり欧州で買収した企業の問題で

大きな損失を出しています。

結局、欧州がポイントになって業績が上下している構図で、

この株を買う際はヨーロッパがどういった景気状況なのかを気にする必要があります


また、住宅機器関連は総じて中国の景気動向の影響を強く受けます。

それだけ中国の住宅需要は大きかったということです

中国での事業規模が小さくても、中国国内の景気が悪化して売れなくなると

中国企業は海外に安値で輸出し出します

これが日本企業の業績悪化に繋がるわけです

一番大きな影響を受けるのが鉄鋼関連ですね。過去には中国企業の安値攻勢で

日鉄、JFEなど鉄鋼株に未来は無い位の評価が出ていました

このあたりは電機銘柄が中国・韓国企業にボロ負けして市場シェアを失ったトラウマも

影響しているものと思われます


LIXILは高配当株で配当も安定していますが、稼いでいる利益より配当額の方が

大きい点には注意しておきましょう。(たこ足配当といいます)

配当原資が不足しているということなので業績が回復しなければ必ず配当が減額されます

ただ、これまで配当減額してきていないということは、業績に波があるだけで

一定以上は稼げていることを示しています

このあたりは過去の配当推移や財務諸表を確認してみましょう

ちなみに、過去たこ足配当を実践していた代表的な企業にJT(2419)がありますが、

為替の円安メリットを受けて見事に回復しました

以前購入したJT株は現在7.5%を超える超高配当株化しています


こうしてみると、安いうちに仕込んでおくにはいい銘柄のように思えます

波がある業界というのは、安いときに仕込まないとうまく利益を取れませんので

一定のタイミングでは買いを入れるのも検討しておくべきでしょう


熊兎としては、そろそろ買い出動してもいい価格帯になったかなと思っています

欧州景気についてもインフレが進んでいるものの、アメリカのインフレ基調が落ち着きそう

なところを考慮するとヨーロッパも落ち着くのでは?と思うからです

現在のLIXILの配当金は年間90円、利回りで5.25%です

かなり上昇した日本株の中では間違いなく高配当株の部類ですので

長期目線で狙ってみても面白いと思います。


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